「まずは、僕たちが見ていると思って
目に入ってくるのは、物そのものじゃなくて
光の反射なんだよ。」
「えーー。じゃ私たち目が悪いのー?」
「いや目が悪いわけじゃない。とにかく
光の反射といっても、正体は光波という電磁波
なんだ。」
「えー難しいー!!!」
「え?これで?」
「とにかくその光の反射がなければ
見えないのはわかったけど、でも物が消えた
ことにならないわよ」
「う、なかなか鋭い奴。つまり今のは
確かに見えていると思ってたものは、物じゃ
ないというのだけわかってもらえたらいいや」
「うんうん、それだけはわかったわ」
「光の反射といっても、人間の見える範囲って
とてつもなく狭いんだよ」
“出典:WIKIPEDIA”
「上の図のレインボーの色で拡大した
範囲で、これよりもっと図は広い領域まで
あるので、僕たちが見ている範囲って、
本当に狭いんだよ。」
「じゃやっぱり目が悪いんじゃない!」
「まあ確かに深い意味でそうかも。
それより、ちゃんと物をみようと電子
顕微鏡でみたら、中はスカスカの空間
だったんだよ。それで最後に残った素粒子
も、波動なのか粒子なのか判別できない
んだ。」
「ほとんど全部スカスカな空間なのは、
わかったけど、最後にまだ素粒子が固体
かも知れないんでしょ?だったら全部
真空みたいに言っちゃっていいの?」
「確かに絶対とはいえないよ。ただ
素粒子が固体に見えるのは、僕たちが
観測しようとした時だけで、それ以外の
時のデータを見れば、波動でしかない
ということなんだ。」
「じゃ、わたしたちが固体があると
目で判断しようとするから、素粒子が
固体として現れるというわけ?」
「ん、さすがはわが妹!その通りだ。
凄いぞ!なおみん!」
「えへへ。なんだかすんごくうれしい!
だってみんな目が悪いのに、目で判断しよう
とするから間違うのよねー」
「これは逆に妹に見方を教えもらったなー。
確かに物質があるかどうか、最後の判断を
視覚に頼ってるけど、その視覚が狭すぎる
領域なら、正確に判断できるわけないも
のなー。それがたとえ電子の反射の画像
だとしても同じことだもんなー」
「ん?最後の電子の反射とかわかんないん
だけど」
「いやたぶんそれは今はいいよ」
「それより宇宙も同じくほとんど100%
真空なんだ、そして物質のように観測して
いるわずかな領域も」
「わかった!目の錯覚ね!」
「そうだ!えらいぞなおみん!」
「今回もの足りなかった人は、
宇宙は全てまさかの真空です
を読んで深く理解して
くださいねー」
「なによ、それじゃわたしだけ子供扱いだわ
私も読むー!」
「それはいいことだ、文字だらけだけど
いいのか?」
「うん、やっぱ今度にするー」
あんみん
「・・・・・」