アニータさんが、臨死体験領域の中でも
最高の境地である、「絶対意識領域」に
到達した事で、未来や過去などを俯瞰
できただけでなく、あらゆるタイムライン
のパラレルワールドを一望できました。
その時の認識を、通常の臨死体験者たち
と違い、そのままの状態で肉体に戻る
事ができたのが、このアニータさんだと
いうわけです。
そして、彼女は末期癌で苦しいだけの身体
にもはや戻りたくないと決心していました
が、いくつもの未来の中に自分が、この
意識のまま身体に戻れば、癌は急速に
なくなっていくという未来のビジョンを
見つけて、その確信とともに、身体に
戻ってきたというわけです。
さて戻ってから急速に回復するアニータ
さんはとにかく明るい。
そしてとうとう一般病棟に移されて
のびのび笑えたり、音楽を聴けるよう
になりました。
今回はその続きからです。
『』内が引用で~が中略になります。
『ゆっくりと-実際にはとてもゆっくりと
-自分に起こったことを理解し始めていま
した。
頭がはっきりしてきて、詳細を思い出し
始めると、あらゆる小さなことについて
胸が詰まりそうになりました。
向こう側の世界で体験した驚くほどの
美しさや自由をあとにして戻ってきた
ことが悲しかったのです。同時に、この
世界に戻り、再び家族とつながれたこと
が幸せで、深く感謝しました。
私の頬を、後悔と喜びの両方の涙が流れて
いました。
さらに、すべての人たちとこれまで一度
も体験したことのない絆を感じるように
なりました。
家族だけでなく、看護師や医師のように、
自分の病室にやってくるすべての人たち
とです。私のお世話をしに来てくれる
一人一人に対して、愛があふれ出てくる
のを感じました。
それは、これまで知っている愛情とは
違いました。まるでとても深いレベルで
すべての人とつながっていて、同じ心を
共有しているかのように、彼らが感じ
たり考えていることがすべてわかる
気がしました。
私のベッドは窓の側にありましたが、
ある日、看護師の一人がベッドの上に
起き上がって外を見たいかと尋ねて
くれました。その時、自分がしばらく
外の世界を見ていないことに気づき、
期待で胸を膨らませて「ええ、もちろん!」
看護師は私を起こして身体を支えてくれ
ました。窓から外を見た瞬間、涙が込み
上げてきて、しばらく泣きやむことができ
ませんでした。その瞬間まで、この病院が
、子供時代に住んでいたハッピーバレーの
家から数ブロックしか離れていないことに
気づかなかったのです。~
~そして、今ここで、私は子どもの時に
見た風景とまったく同じものを目にして
いました。病院の前に競馬場が見え、
アーフォンと乗った市電の線路もあり
ました。涙を浮かべて子ども時代に見た
風景を眺めながら、さまざまな経験を
経て、また同じ場所に戻ってきたのだと
痛感しました。
「なんてことなの!信じられないわ。
子どもの頃と同じ市電や公園や建物が
見える。もう一度チャンスを与えられた
という事だわ。
目の前にあるものすべてに馴染みがあり、
それは決して特別な風景ではありません
でしたが、なぜかまったく新しい世界に
見えました。
まるで初めて目にしたように、あらゆる
ものが新鮮で、刺激的で、美しく見えた
のです。
ずべてがこれまでよりも色鮮やかで、
そのあらゆる細部にまで、気がつき
ました。
私は周辺の建物を眺め続けました。自分
の育ったアパートのビルが見え、道路を
横切ったところには、小さな時に遊んだ
公園があり、市電が人々を乗せて走って
いて、車は通り過ぎ、犬の散歩や買い物
の通行人がいました。
再び子どもに戻ったように、私は新しい
目ですべてのものを見ていたのです。
まったく変わり映えのない風景でしたが、
それはひさしぶりに目にしたすばらしい
眺めでした。
おそらく、今まで見た中で一番美しい
ものだったかも知れません。』
“出典:「DYING TO BE ME」アニータ・
ムーアジャニ著 hay house 刊”
“邦訳「喜びから人生を生きる」
アニータ・ムーア・ジャニ著
奥野 節子訳
ナチュラルスピリット刊”
これは、アニータさんが覚醒している
事の証明でもあります。
歓喜と至福の絶頂の体験をしていた、
絶対意識領域でのアニータさんは、
この世界に戻ってきた事を悲しむが
同時に家族と再びつながれたことにも
深く幸せを感じてもいました。
そしてまた、自分があらゆる人と
つながっていて、その人たちの気持ち
までわかるようにもなっていたの
です。
それもそのはずアニータさんは、この世
と自分の身体に、絶対意識のまま戻って
きたからです。
つまりすべてと一体であるという意識の
ままアニータさんは戻ってきたというこ
ことです。
つまりは覚醒しているという事です。
覚醒とするというものがどんな状態で
あるか、多くの実例をまた多くの記事に
して取り上げていくつもりですが、
アニータさんの意識状態もまたその覚醒
状態の意識の良い見本だと思って
いただいていいでしょう。
その覚醒の記事のシリーズは新しく
新設するカテゴリー
「意識と思考と覚醒編」にまとめて
いくと思います。
そしてアニータさんは、看護師に
付き添われて病院の外の風景を見る
ことになりましたが、なんとそこには
なつかしい子どもの頃の風景が広がって
いました。そしてまた子どもの時にも
感じたことのないような新鮮で、
刺激的で、美しい風景を感じている
自分に気づきます。
それまでよりも色鮮やかで、細部まで
気づきがあり、すべてがすばらしい
ものに思えたのです。
それはなぜかというと、覚醒すると
あらゆるものを感知する領域が広がり
微細な波動まで全部キャッチし、それを
また豊かな感情の波動として感じる事
ができるという事なのです。
なぜなら絶対意識領域で感じた時と同じ
ように、全てのものの根底には愛がある
という事を実感できていたからです。
全てとつながって一体の意識である
アニータさんは、実は外の風景もまた
自分であり、それを感じていたという
事でもあります。
さてこのような覚醒状態のまま、アニータ
さんの身体はこのあともどんどん回復
していきます。
次回はその続きからという事になります。
ではまた(^^)/