蟹座5度
「列車に破壊された自動車」
です。
前回の蟹座2度の時にも、ご説明
しましたが、宇宙には、ポジティブな
エネルギーもあれば、ネガティブな
エネルギーもあります。
私のシンボル解釈はそのエネルギー
をそのまま解釈していったもので、
個人としてのエネルギーに変換される
時、個人に届けられる10天体の
シンボル全ての総合エネルギーや、
そのアスペクトやシンボルのオーブ
(許容範囲)も含めた調整がされる
ので、単独のエネルギーがそのまま
個人に投影される事はありません。
なので、私は、毎日のサビアン
シンボルの解説のように、シンボル
そのもののエネルギーについての
解釈をしていっているというわけ
なのです。
ですが、もっとわかりやすいのがいい
という方々のために、個人的な影響として
のサビアンシンボルを、簡略化して
説明しているのが、あなたのサビアン
シンボルというシリーズになるわけ
です。まあ個性をイメージさせるのに
助けになるものなので、それをそのまま
受け取る必要はありませんが、参考には
なると思います。
さて私は、そのように純粋な宇宙
エネルギーとしてのサビアンシンボルと
いう観点から解説しているのに対して、
松村潔氏と直居あきら氏は、個人的
な意味を含めて解説しておられます、
なので、いくぶん私の毎日のサビアン
シンボルの解説よりは、好意的な解釈
になっているものと思われます。
では蟹座5度
「列車に破壊されて自動車」の私の
解説をまず転載します。
集合意識の強制力の最後のぶり返しの
ような、気持ちの良くないシンボルでは
ありますが、月の弱肉強食の生命システムが
人類社会では、自然に対するエゴに変わり
機械化文明を生み出し、自然破壊につな
がっていることで、このような惨事を
生み出したという暗示ですから、現代文明へ
の警鐘のようなシンボルでもあります。
列車はしかし、集合意識の象徴で、自動車
は個人の乗り物だということになると、
やはり集合意識に打ち砕かれてしまう個人
という、蟹座序盤の月の暗示がここでも
活きています。
つまり蟹座の支配星である月が集合意識を
表していて、その影響により、個人の
意識が抑圧されている事が、この電車
(集合意識)に破壊される自動車(個人の
意識)という事なのです。
さてこれに対して松村潔の解釈はどう
でしょう。
「」内が引用で、~が中略です。
また()内は私の引用注という事です
「蟹座の第1グループは、個人を超えた
より大きな価値基準の中に吸収される
という、蟹座の生き方としての姿勢を
はっきり打ち出すとともに、この目的の
ために個人のプライドを捨てるプロセス
が進行します。5度では、この最後の
仕上げのようなシンボルが進行します。
(奇しくも私の解説と酷似している
部分がこれですね。なぜ蟹座5度
なのに最後の仕上げというのか、
それは、月のネガティブな影響は
双子座の終盤から始まっていて、
ネガティブなエネルギーという意味
では、双子座の終盤と蟹座の序盤が
最も大きいという事なのです。
ちなみに、双子座終盤のネガティブ
エネルギーというものを象徴している
ものを一つあげれば、双子座28度の
「破産宣告された男性」という
シンボルがそれにあたります。)
「列車」は多くの人が乗るという意味
で集団性であり、4度のシンボル
(蟹座4度「ネズミと議論する猫)も
参考にすれば、この「列車」の中には
たくさんの「ネズミ」が乗っています。
「自動車」は個人の運転でどこにでも
行くことができる、個人を守る金属の
箱で作られた乗り物であり、それは
個人としてのエゴを象徴するものです。
個人を表す「自動車」は、自分の
行きたい方向に走ろうとして、思い
切って「列車」の線路を横切ってしまい
、大破してしまいます。~
~ここでは決定的に個人が蟹座という
集団的な価値へ吸収される事態を示して
います。」
“出典:「決定版!!サビアン占星術」
松村潔 著
Gakken刊”
今回のこの松村潔氏の解釈は、久しぶりに
私の解釈とほぼ一致するものとなって
いますね。集団意識による個人意識の
抑圧という事てす。
では直居あきら氏の解釈はどうでしょう。
「」内が引用で~が中略です。
シンボルはディーン・ルディヤー氏の
意訳によるものです。
「キャンサー五度
「踏切で車が列車とぶつかる」
シンボル課題【個と集団の不一致・
個のエゴの敗北・挫折】
このディグリーの人は環境との不一致を
乗り越えることが大きなテーマになろう。
個の場合の環境とは職場などのグループ
、家庭や社会制度を指す。この人には
自己のエゴを持って、こうした集合を従属
させようとする意志があるが、それは個
の敗北に終わる。~
~しかし個が集団に圧迫される状況は辛い
ものである。時には自己のアイデンティティ
を失う状態になる危険がある。~
~しかし、アストラル体レベルからは
落ち込む、苦しい思いをするときほど、
エネルギーを貯めることができるもので
ある。ちょうど水に潜るように、時が
来れば解放されるようになるだろう。」
“出典:「定本サビアン占星学」
直居あきら著
魔女の家®BOOKS刊”
これも私と松村潔氏とほぼ同じ、集合意識
による、個人意識(エゴ)の抑圧という事
ですね。
最後のアストラル体というのは、直居あきら
氏の解説ではおなじみの、魂とほぼ同じ
意味のものになります。
魂の学びのために、この世に生まれてきて
、サビアンシンボルによって鍛えられ、
また魂に回帰するというコンセプトを
基にしておられるという事ですね。
今回は三者ともにほぼ、意見の一致を見ま
したが、これもまた比較研究の一つといえる
でしょう。逆に解釈の裏付けに互いがなって
いるという事です。
さていつものようにサビアンシンボルの原典
である、マーク・エドモンド・ジョーンズ氏
の、シンボルキーワードを見てみましょう。
「分散・四散」という事ですが、これは
自動車が破壊された様子を示していて、
ジョーンズ氏の解説を読んでいくと、個人
のむこうみずな行動か、個人の突出した才能か
を表しているという事です。
ただ分散・四散という言葉からは、むこうみず
な行動としか、とれず個人のエゴを強調して
いるだけのような気がします。
ここからは、蟹座の集合意識による抑圧の
意味は感じとれませんね、逆にジョーンズ氏
の解釈が、今一つ浅いような気もします。
また他のサビアンシンボルについても徹底
解釈していく事にしまーす(^^)