牡羊座22度
「欲望の庭へ続く門」
です。
なんだかとても扇情的なシンボルが
出てきましたね。
まずは、私の解釈です。
これは、牡羊座から、生命エネルギーが
生まれるため、生命としての欲求や、
生存本能を素直に表現する性質として
のシンボルだという事です。
この一つ前が、弱肉強食による闘争本能
を表現した、牡羊座21度
「リングに上がる拳闘士」なので、
男性的な本能を示していて、それに
通じるような生存への欲求として
種の保存につながる、性的欲求を肥大化
させたのが、このシンボルだという事
です。
なかなか他のサビアンシンボルには見られ
ない、赤裸々な本能を表現したのが、
この牡羊座22度のシンボルだという
事ですね。
これに対しての松村潔氏の解釈をまた
同氏の著書から引用させていただきます。
今回は、私の解釈とよく似ていますか、
もともと松村潔氏に感銘を受けて、サビアン
占星術に傾倒していく事になったので、
影響を受けるのは、当然です。
もちろん私の独自色も少しは感じられます。
ただこのシンボルに関しての松村氏の解釈
は特に深いものだと感じられました。
ではみていきましょう。
「」内が引用で、~は中略の意味です
「必要なものを引き寄せる力がありますが、
日毎に欲深くなる傾向があります。~
豊かさに恵まれ、官能も発達してきます。
女性性を表す度数です。
21度の「拳闘士」は、自分の意欲と
決意があれば、望むものを手に入れら
れることを体験的に確認しました。
それがわかると、こんどはさまざまに
欲望が拡大してゆき、さほど望んで
いないものにまで興味が拡がって
ゆきます。そして次々とさまざまなもの
を手に入れ、「欲望」の中におぼれて
ゆくのです。精神分析のラカンは、人間
の中の「欲望」とは、そもそも自分
自身が「欲望」したものなのではなく、
社会が投影してきたものだと語って
います。
つまりは、社会に生きる限り多くの
「欲望」に支配されることになり、
これから逃れるのは困難だというのです。
~現状を打破するには、常に正反対の
方法があり、一つは「拳闘士」のように
意志をもって外界を押し続けることで
壁を破ること。
もう一つは受容性を高めて自分の側に
さまざまなものがなだれこんでくる
態勢を作ることです。
「拳闘士」のこぶしは、突出する男性生殖器
的な力を表しますが、この22度の「門」は
、女性生殖的な形の象徴的表現です。」
“出典:決定版!!サビアン占星術
松村潔 著
Gakken刊”
今回は、松村潔氏の慧眼による解説に
脱帽するしかありません。見事な解説だと
いうしかないでしょうね。
まさか、男性と女性の性を、絵的な
イメージとしても説明されているという
のには、感心させられましたね。
ただ私との比較で少しだけ違うのが、
欲望が、生命本来の本能からくると
いう性的な欲求に焦点を合わせている
私の解釈に対し、松村氏の方は、社会に
よってつくられた欲望にまで翻弄され
ているというシンボルとして、解説して
おられますので、そこだけが違いと
いえるかも知れません、
さて今度は、いつも独特の解釈が
期待できる直居あきら氏の解釈です。
シンボルのタイトルもルディヤー氏の
意訳をもとにしておられます。
ちなみにタイトルのエリーズというのは
牡羊座の事です。
「」内が引用で~が中略の意味です
「 エリーズ22度
「全ての欲望が満たされる魔法の庭園の
ゲート」
~このディグリーの人は現実的、精神的
にかなり厳しい人生を送ろうとしている。
少なくとも状況に従属し、耐えて
いかなければならないことが何らかの
形態で起きるであろう。その結果、
心配、不安りや新しい転換を切望する
心理となり、それらが高じると肉体だけ
ではなく、霊障などを引き寄せる危険
もある。~
~常に感情や心の安定を心がけ、外部
の現象に左右されないもう一つの世界を
持つべきであろう。
読書、散歩や音楽といった小さな趣味
でもよい。また、周囲の人との
コミュニケーションを心がけ、孤立
しないことも大切だ。」
“出典:「定本サビアン占星学」
直居あきら著
魔女の家®BOOKS刊”
タイトルで、欲望が満たされるというので、
てっきり幸福な人生として解釈するのかと
思いきや、欲望に翻弄され、その執着心が
不幸や不運を呼び込むという解釈をされて
いるという事です。霊的な解釈をされる
事が多い直居氏は、このシンボルはさらに
霊障を引き寄せるとまで、いっておられ
ます。
私や松村氏は、欲望に対して寛容というか、
人生を楽しむために必要なものとして
捉える傾向にありますが、直居氏の
人生観は、俗世間の欲望に染まる事は、
魂のエネルギーにとって障害であるという
コンセプトをしておられるようです。
魂レベルでの救済という解釈をされて
いるようですが、私には少しストイック
すぎるようにも映ります。
さて原典であるマーク・エドモンド・
ジョーンズ氏の著書では
このシンボルのキーワードは
「可能性」です。
これに対しては、松村氏の
「現状打破としての女性的方法」
が最も近いような気がします。
ではまた(^^)/