一時的な流行をあらわすサビアンシンボル  シンボル徹底比較21


今回比較研究するサビアンシンボルは

水瓶座10度
「一時的だと証明される人気」
です。

まずこのシンボルは、私の毎日の
シンボル解説でご紹介しているので
転載します。

「これは、集合意識がどんどん移行
していくという事で、水瓶座の
浄化が、まるで集合意識の新陳代謝
であるかのように働くという事を
示しています。
流行の盛り上がりと、衰えと交互に
繰り返しながら、集合意識は呼吸を
するように、嗜好を変化させていきます。
やがて一巡りして、再びずいぶん前に
流行ったものが、もう一度流行する
なんていう事もあります。
これは、とても軽快で自由な集合意識
という事で、これもある意味水瓶座の
解放としての性質を示しているという事
です。」

さて上の説明を補足させていただきま
すね。
集合意識には根底にある、ほとんど不動
ともいっていいくらいの普遍の認識
というものがあり、これが、私のいう
究極の絶対意識とつながるものですが、
それより幾分身近な意識でありながら、
これまたほとんど不動ともいえる、
人類の共通の肉体的感覚をもとにした
意識というものが、あります。
これが私のいう与えられた生命プログラム
という意識レベルにあたります。
つまり食欲や性欲、睡眠欲などの
人々の基本的な意識というのは、人類
の共通の集合意識としてほとんど不動
なのがわかりますよね。
ですが、今回の水瓶座10度の、一時
的な流行りといった嗜好などに関する
集合意識というのは、移ろいやすく、
その変化の激しい集合意識をこの
水瓶座10度のサビアンシンボルが
あらわしているという事なのです。

私は純粋にシンボルのエネルギーを
解説していますが、松村潔氏や
直居あきら氏は、個人の意識にあて
はめて解説しおられます。
つまりサビアンシンボルが太陽や月、
アセンダントなどの主要な感受点に
あった場合を想定しておられるわけ
ですが、一つのシンボルだけでその人
の個性や人生が決まるわけではない
ので、私はまずシンボルのエネルギー
として解説しています。
まあだから、かんたんな解釈として、
「あなたの~」があるわけです。

さて私は以上のように、変化の激しい
集合意識としてこの水瓶座10度を
解釈していますが、もし太陽に
このシンボルがある場合という意味
で想定しますと、あなたの水瓶座10度
で説明しているように、明るくほがらか
で会話上手ですが、移り気で落ち着きが
ないという解釈になるわけです。

さてこれに対して松村潔氏の解釈を見て
いく事にしましょう。

こちらは、ルディヤー氏のシンボルタイトル
です。
私の上のタイトル「一時的だと証明される
人気」は、エリス女史のもともとの
チャネリングのイメージですが、占星術家
として大家である、ルディヤー氏は、占星術
的な解釈をこのシンボルに加えている
のでかなり、元から変わっているようにも
思えます。

「」内が引用で、~が中略です。

「水瓶座10度・・
ある時期人気を博する理想を具現化した男
が、人間として自分はこの理想ではない
ということを自覚するようになる。

映画のスターは、多くの人の心の底にある
シンボルや理想の投影された人格像を
演じて見せる人だ。だがスターは演じる
役柄と別個に人として生きている。名前も
ない、人としてのあり方と、映画のフィルム
のなかで演じられているような象徴として
の人格像が、ここではっきりと分裂する。
われわれは時のなかに生きていて、老いる
運命をもった肉体をもち、仮面劇を演じ
ようにも、いつかは肉体がついてこなく
なるのだ。
仮面は本来時のない世界にある。だから、
ある日仮面は他のより若い人にわたる。
そして残った老いた俳優は、裸の個人
として、人の本質とは何かを真剣に
考えるようになる。
幻想や、夢からさめて、純粋になった人
をあらわしている。~
~これは開悟と、自覚の度数だ。
背後にあるのは獅子座の10度
(引用注:「早朝の露」です)、
夜明けを通り過ぎてやっと解放される
朝。夢からさめた朝、という爽快さを
示す」

“出典:「神秘のサビアン占星術」
          松村潔 著
          Gakken 刊”

要するに、一時的な人気が、この解釈
では、仮面を演じる俳優の人気に
変わって解釈されているという事
ですね。
つまり誰しも人生では、社会やまわりの
人の手前、本質的な自分を出さずに
仮面の俳優を演じ続けていなければ
ならないという事です。

そして、人生の終盤に、素の自分に戻る
ために仮面を脱ぎ捨てなければならない日
がやってくるけれども、それは本来の
自分に回帰できるという事で、自分の本質
に気づけるシンボルだという事を説明
しておられるわけです。
まあ最後にそうなるのはわかりますね。
人生の大半を自分の本質とは別の仮面で
過ごす事になるというシンボルともいえ
ます。
というのも、最近多くなってきたように、
本音で生きる人たちも増えて、それほど
仮面が必要なくなっている時代に変わり
つつありますが、確かにこのシンボルの
ように仮面の自分を演じ続けなければ
ならない苦しさを持つ人もいるでしょう。
なんとなく女性にそういう方が多いような
気もしますが、会社で自分を殺して
働かなければならない男性もいるから
一概にはいえませんね。

ある種自分の中で常に葛藤があるという事
のようです。
これは、私の解釈である移ろいやすい
集合意識とは全く次元の違う捉え方の
ようです。

さて今度は直居あきら氏の解説を見てみま
しょう。
これもルディヤー氏の解釈によるタイトル
を使用しておられます。
アクエリアスとは水瓶座の事です。

「アクエリアス10度
「人気のアイドルが人間として本当に
劣ったことがあることに気付く」

【自己の弱点があらわになる・失敗・
精神的に非常に苦しい状況・幻想への
警告】

 このディグリーの人の人生は、精神的な
意味で大変苦しいことになる時期がある。
もちろん、現象的にも失敗や挫折が起きて
くるのだが、それは普通以上の痛みで
とらえられることになるだろう。~
~なぜならば、この人のアストラル体には
決定的弱点があり、この人はこの人生で、
なんとしてもそれを克服しようとして
生まれている。それをしないと霊的に
上昇出来ないことをアストラル体は深く
知っているのである。
現象的にこの苦境がどう表れるかは個人差
があるが、多くのケースで愛の不足という
ことが見られる。もちろん謙虚さと
いってもよい。この人は部分的には人より
優れているため、プライドを持ちすぎ
過信する傾向がある。その反面、普通の人
がすでに成し遂げている人間的な部分が
劣っているところがあるのだ。
その子供っぽいエゴ、性格的な幼なさが
周囲に耐え切れなさを与え強く否定されて
しまうのである。
このディグリーは幻想の危険さを物語って
いる。従ってこのディグリーの人はセルフ
イメージには十分気をつけて驕らないよう
にする必要がある。また運命の幸運さが
この人を上昇させても、本当の実力を
持っていない人もいる。
虚像的なイメージでなく、本質的な力を
求めなければならない人生だ。自己知が鍵
になる。」

“出典:「定本サビアン占星学」
          直居あきら著
        魔女の家®BOOKS刊”

こちらの直居氏の解釈は、むしろ本質的な
自分を出してしまっているけれども、
逆にその本質に欠点があるという解釈を
しておられるようです。
つまり松村氏のように本質の自分を出せない
葛藤をしているのではなく、むしろ本来の
自分に大事なものが欠けているので、
大きくネガティブなエネルギーを引き寄せる
人生だといっておられるわけです。

ただ少し納得できたのが、たとえ本質の自分を
出していても、子供っぽいエゴや幼さが、周囲
から反発をくらうエネルギーになっている
というのは、現代にも通じるところがあると
思うのです。

つまり本音で生きる人が増えてきたという事
は、まわりとの調和より自分らしさを前面
に出してくるようになったわけで、まわり
の人の心などに対して鈍感さも同時に生み
出しているわけです。
つまり子供のまま、わがままな大人になって
いる人が、やはり多くなってきているよう
にも思えますので、この直居あきら氏の
解釈のような人物が、シンボルにあらわれて
もおかしくないという事だと思います。

つまり自分を知るという意味では松村氏の
解釈と同じではありますが、松村氏の方は、
自分の本質に帰るための葛藤という意味
で、自分の本質を知るという事でしたが、
直居あきら氏の方は、まわりとの調和が
とれない欠点を持つ自分を自覚して、本当
の実力を身につけるために、自分を知る
という意味で捉えておられるようです。

これは、私の変化の激しい集合意識が、
個人の移り気やとらわれのない明るい心に
つながるという解釈とだいぶ違うという
事になっていますが、私はエリス女史の
チャネリングイメージそのものを、純粋に
感じとろうとしているので、自分として
はこれでいいと思っています。

この間ご紹介した「すたくろ」さんも
俯瞰的な視野を獲得するシンボルとして
解釈されているので、多くの占星術家が
かなり多様に解釈しておられるシンボル
のようですから。

さていつものようにサビアンシンボルの原典
である、マーク・エドモンド・ジョーンズ氏
の、シンボルキーワードを見てみましょう。

キーワードは
「是認」
です。

是認というのは良いと認める事です。
これは、私の解釈している集合意識
そのものを示していて、やはり移ろい
やすい大衆の意識を内包したもので
あるという事でしょう。
つまり良いと認められる事は移ろい
やすいという事です。

また松村氏の解釈のように他人から
認められるために、自分の本質を
隠さなければならない葛藤にも通じ
ますし、直居あきら氏のように、
是認という意味での他人の評価を
気にせずに出していた自分の本質に
欠陥があるため人の反発をくらい、
人気がなくなるというようにも
使う事ができます。

確かにキーワードですが、どれが
一番適切な解釈であるという事のヒント
にはなっていません。
すべてに関わっているキーワードとも
とれますね。
占星術家によって見解が大きく分かれる
ものだからこそ、比較研究する事に意味
があると思います。

ひさしぶりにとても長い記事になって
しまいましたね💦
次回は、もう少しあっさりしたものに
仕上げますm(_ _)m

 

 

よければこれもよろしく
お願いします(*^_^*)

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投稿者:

あんみん댊

滋賀県在住で、 神秘についてや、精神世界について 長年研究を続けています。 携帯アプリなどでサビアン鑑定も 行っております。 神秘的なことなど一緒に探求したい という方、集まってくださいねー。 あとスポーツライターも目指して いることもあり、口数は人の 100倍はあろうかという自己評価 ですが、かなりまわりから、 「盛りすぎ!!」と批判されております。

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