この記事は
臨死体験で末期癌完治のヒントを得て
戻ってきたアニータさん
の続編にあたります。
前回の記事では臨死体験から、そのまま
至福の絶対意識に戻るか、家族や親友
のために苦痛にまみれた自分の身体に
戻るか迷った刹那、なんとすぐに末期癌
から回復するという自分を具体的に
イメージできたアニータさんは、ついに
自分の身体に戻る決心をしたのですが、
今回は、アニータさんが意識を身体に
戻しても、しばらく身体と意識を
つなぐ事ができない状態が続いたの
です。
では観ていきましょう。
今回からは、その現代医学では、全く
予想できないというか考えられない
という末期癌からの回復をアニータさん
がしてみせて、周囲を驚かせていくと
いうところを、ご紹介していきます。
この時のアニータさんのまわりの状況を
ひと通り説明させていただきます。
まずアニータさんが病院へ運ばれて
死にそうだという事は、母のシヴァと
夫のダニーそれと、親しい友人である
リンダ以外には知らされていません
でした。
しかし、アニータさんのいる香港から遠く
離れた土地であるプーナに住む、兄の
アヌープは、何かを感じて、アニータさん
のいる病院に行く事を決心したのです。
このあたりアニータさんは、兄に愛されて
いたのがよくわかりますね。
そしてその兄のアヌープが飛行機に乗る
シーンをアニータさんは、昏睡状態の中
ビジョンで見る事ができていたのです。
あと母親はヒンズー教なので、しばらく
病院で祈りを捧げていましたが、それでは
祈りが不充分だと感じて、ヒンズー教寺院
に行き、そこでクリシュナなどの神の前
で祈りを捧げる事になりました。
そして親友のリンダは敬虔なカトリック教徒
で、自分の属している教会で、祈りの
グループを結成して、神父にアニータさんの
名前を祈りに加えてもらうようにいい、
それを受けた神父やグループとともに
アニータさんのために祈ってくれていま
した。
なんとアニータさんは昏睡状態でありながら
愛する家族や親友と、意識的につながって
いて、祈りまでしてもらっていたというの
です。
これはアニータさんが、絶対意識領域に
いけた
もう一つの要因ではなかったのかなとも思い
ますね。
それにしてもヒンズー教の神とキリスト教の
神が仲良く手を組んだら、恐い物なしだったり
するのかも知れません。
(キリスト教やヒンズーの教義に賛同して
いるわけではありませんが、祈る人の純粋な
意識レベルは、それとは全くの別次元に
あるものだという見方をしています)
そしてアニータさんの意識が身体に戻った
時片時も離れていないほどの夫のダニーは
アニータさんの手を握りしめたまま、回復
を願い続けていました。
この時アニータさんは、絶対意識とともに
身体に戻ってきたものの、身体はすぐには
意識と連動して反応してくれませんでした。
なんと昏睡状態の身体のまま、絶対意識を
持ったアニータさんが、戻ってきていた
という事です。
その時の様子をアニータさん自身の著書
から引用していきます。
『』内が引用で、~が中略です。
『 私は、鼻や口にチューブを差し
込まれたまま昏睡状態でベッドに
横たわっており、夫は私のすぐそばで
自分はここにいるよとささやき、戻って
きてくれと嘆願していました。
「愛するアニータ、僕たちはまだ一緒に
することが山ほあるだろう。どうか、
お願いだから戻ってきてくれ。僕は
ずっとここで待っているから。
たとえ一生でも・・・」
ダニーがそうささやくのが聞こえ
ました。
彼は一睡もせずに、ベッドの上にある
モニターの数値に目を光らせ、もし私の
最後の瞬間が来たら見のがさずに、私を
呼び戻すつもりでした。
「愛するダニー、私があなたのことを
とても愛しているって忘れないでね」
私は彼と話したいと願いました。
「どうか、私のことは心配しないで。
もう大丈夫なの。私が理解したことを
あなたにも話したいわ。あなたが手を
握っている身体は、本当の私じゃない
のよ。私たちはいつも一緒で、時間や
空間を超えてつながっているの。
何者も私たちを離ればなれにはできない。
たとえ私が死んだとしても、決して
別れることはないわ。あらゆるものは、
そのままで完璧なの。ようやくその
ことがわかった。あなたにもわかって
欲しいわ」
(引用注:アニータさんは絶対意識の
理解とともに、自分の身体に戻って
きていたので、まだ昏睡状態の自分の
身体は、アニータさんの意識には反応
していないようですが、臨死領域で
得てきた本物の理解を意識の中で
夫にささやいているのです。
つまり、私たちの肉体が私たちの本当
の姿ではなく、意識そのものが私たち
だという事をこの時のアニータさんが
夫のダニーへ声なき言葉として伝えて
いたのです。)
早朝四時頃、私の身体は突然むせ
始めました。酸素が得られないかの
ように、息を詰まらせたのです。
ダニーは最後の瞬間がやってきたと
思い、パニック状態になって、緊急
ボタンを押しました。すぐに看護師
たちがやってきて、私の状況を確認し、
医師に連絡しました。それから、彼ら
は、私の身体の向きを変えて、背中を
たたき始めました。医師が到着する
まで二十分ほどかかりました。医師は
ダニーに、肺が液体でいっぱいなので
呼吸できないのだと説明しました。
そして看護師に、すぐ胸水キットを
持ってくるように指示しました。
看護師が長い針のついた透明な袋を
持ってくると、医師はその針を私の背中
に突き刺し、胸腔へ挿入して、液体を
透明な袋へ抜き始めました。この
作業を三、四回繰り返した結果、袋の
中には一リットルもの液体が溜まり、
それから医師は針を抜き取りました。
私の身体は、前よりずいぶん呼吸が
楽そうに見えました。
(引用注:この時アニータさんは、
自分の身体に戻ってきてはいるの
だけれども、自分の意識と連動して
いないため、自分の身体の事をまるで
他人事のように見ています。
外からというより、つまりは意識の
次元からという事です。)
夫は、その日もほとんど私のベッドに
つきっきりで、私の手を握り、モニター
の数字を見ていました。
その日の午後、兄が香港に到着し、空港
からダニーに電話を入れました。
「荷物を置かずに、すぐタクシーで
病院に来てくれ。あとどれくらい持つか
わからないんだ」
ダニーにそう言われて、アヌープは空港
から病院へ直行しました。
午後四時頃、私は目をぱちぱちし始め
ました。視界はかなりぼんやりし、
目の前に立っている人がダニーだと
わかりませんでした。
その時、「アニータの意識が戻った!」
という彼の声が聞こえたのです。 』
“出典:「DYING TO BE ME」アニータ・
ムーアジャニ著 hay house 刊”
“邦訳「喜びから人生を生きる」
アニータ・ムーア・ジャニ著
奥野 節子訳
ナチュラルスピリット刊”
なんととうとう、昏睡状態だったアニータ
さんの身体にアニータさん自身が戻って
きました。
意識が戻ってから、身体がそれに
反応するまで時間がかかったのは、他の
臨死体験者たちには、あまり見られない
ような事例でした。
それというのも、アニータさんの身体が
本当に身体の何もかもの機能が、停止
状態になっていたので、回復するのに
時間がかかったという見方が一つと、
もうひとつは、他の臨死体験者たちが、
意識レベルが高い次元にいけたにも
関わらずその意識を完全に自分のものと
できていなかったため、すぐに肉体の
レベルと意識を連動させる事ができた
のに対して、
アニータさんの意識は、絶対意識のまま
戻ってきたので、肉体レベルの身体と
意識を連動させるのに時間がかかった
という見方の二つ考えられると思うの
ですが、
私は、後者の「意識レベルが高すぎて
それと適応するために身体の受け入れ
準備に時間がかかった」という方を取りたい
ですね。
とにかくまわりの目にもようやくアニータ
さんの意識が戻ってきた事が、わかるように
なったという事です。
「おかえりーアニータさん!」
さて肉体と意識がついにつながった
アニータさんの様子を続いて観て
いきましょう。
『』内が引用で、~が中略です。
『
午後四時頃、私は目をぱちぱちし始め
ました。視界はかなりぼんやりし、
目の前に立っている人がダニーだと
わかりませんでした。
その時、「アニータの意識が戻った!」
という彼の声が聞こえたのです。
この上なく幸せそうな声でした。それは、
二月三日の午後で、昏睡状態になって
からおよそ三十時間後のことでした。
「アニータ、おかえり!」アヌープが
大喜びでいいました。
「間に合ったのね!来てくれるって
わかっていたわ。だって飛行機に乗って
いるのが見えたもの」
私は叫びました。
(引用注:すでにアニータさんが、
全知のビジョンを得ていた事など
誰も知らないので、このあたりから
いちいち普通の感覚では考えられ
ないような事を言い始めるのです)
彼は少しとまどったように見えましたが
、私の言ったことはすぐに忘れて
しまったようです。
私の意識が戻ったので、家族はとにかく
幸せそうでした。
母も私の手を握って、微笑んでいました。
けれど私は、自分が昏睡状態であった
とは知らず、自分に何が起こっていたの
かも、もはや向こう側の世界にはいない
ということも、理解できずにまごついて
いたのです。
視界が少しずつはっきりしていき、
だんだん家族が見分けられるように
なりました。アヌープの後ろに、壁に
立てかけた彼のスーツケースも見えま
した。
医師がやってきて、私が目覚めたのを
見て、驚きと喜びの入り混じったような
まなざしでこう言いました。
「やあ、おかえり!みんな、君のことを
とても心配してたんだよ」
「こんばんは。チェン先生、またお会い
できて嬉しいです」多少意識がもうろう
とする中で私は答えました。
「どうして私のことがわかるんだい?」
明らかに驚いた表情でした。
「だって前にお会いしたからです。私が
呼吸困難の時、真夜中に肺から水を
抜いてくれたでしょう?」
「確かに、でも君はずっと昏睡状態で、
目を閉じていたんだよ」
チェン医師は、少し当惑しながらそう
言い、さらに話を続けました。
「とにかく、これは予想外のうれしい
驚きだ。君が目を覚ますことは難しい
と思っていたからね。ところで、
ご家族にいい知らせがあるんです。
肝臓と腎臓を検査した結果、また機能
し始めていることがわかりました」
「また機能し始めるって知っていました」
私はまごつきながら言いました。
「そんなはずはない。これは予想外の
結果なのです。とにかく、少し休んで
ください」
彼はそう指示して、部屋を出ていきました。
家族は喜びにあふれ、これまで見たこと
がないくらい嬉しそうでした。医師からの
よい知らせに、何度もお礼を言って
いました。
チェン医師がいなくなってから、私は夫に
尋ねました。
「チェン先生は、私が彼を知っているのを
どうしてあんなに驚いたのかしら?
彼が私を処置しているのを見たのに
・・・。私の臓器が機能を停止したから、
もう数時間しか待たないってあなたに
話したのは、チェン先生でしょう?」
「どうやってその話を聞いたんだい?
彼はこの病室では言わなかったのに。
廊下のずっと向こうで話したんだよ!」
とダニーは言いました。
「どうやって聞いたのかわからないわ。
でもチェン先生が来る前に、今回の検査
結果について知っていたの」と私は
言いました。
まだふらふらしていましたが、自分の
内側で明らかに何かが起こっていました。』
“出典:「DYING TO BE ME」アニータ・
ムーアジャニ著 hay house 刊”
“邦訳「喜びから人生を生きる」
アニータ・ムーア・ジャニ著
奥野 節子訳
ナチュラルスピリット刊”
絶対意識とともに身体に帰ってきた
アニータさんに、なかなか肉体が反応
しなかったのは、肉体とのエネルギーの
差があまりにも大きかったからという
のもあると思います。通常の臨死体験者
は、臨死体験で絶対意識に到達する事は
まれで、せっかく得てきた叡智も
ほとんどを忘れてしまいます。
つまり通常の臨死体験者の意識レベル
は、再び身体に適応させるのが、比較
的スムーズであったのだろうと思い
ます。
アニータさんは、なんせ自分の意識で、
骨と皮のような自分の肉体を完全
回復させるという確信とともに戻って
きているので、私たちの考えられる
ような意識のレベルとは全く違うという
事なのでしょう。
そして身体と意識を連動させてついに、
生き返ったと、家族から大喜びされる
事になります。もちろんとっくに
戻っていたアニータさんは、少し
とまどいながらも、次から次へと、
驚きの発言を繰り返していく事になり
ます。当然普通の感覚では意識のない
のが昏睡状態なので、その間の
出来事をアニータさんが知っている
はずもなく、遠く離れて暮らして
いるアヌープが飛行機に乗るビジョン
など、見られるはずがないからです。
また昏睡状態で運ばれてきたアニータ
さんが、医師の名前を知る事もなく、
ましてや病室から遠く離れた廊下
で、夫のダニーと医師の会話を知る
事など、絶対に不可能でしたが、
アニータさんは臨死体験領域で、すべて
をビジョンとして捉える事ができて
いたのです。
ではまた次回をお楽しみに(^_-)-☆