今回は、臨死体験者の証言と、
退行催眠による過去世体験の共通点を
実例を取り上げて、ひとつにまとめて
説明していこうというシリーズ第二弾
です。
まずは先日の過去世の特徴の
「退行経験はときに現世の問題を
反映する」というものを、そのまま転載
して、そのあと臨死体験者の証言を紹介
していこうと思います。
「」内が引用で、~が中略です。
「特徴7
退行経験はときに現世の問題を反映する
私が扱った退行実験において、そこに現れた
過去世の出来事や状況は、ほとんどの場合、
被験者の現世におけるジレンマや苦悩に
かかわるようなものだった。
それは通常明らかに見てとれた。
たとえば被験者のある男性は、現世に
おいて年上のガールフレンドがいたが、
威圧的・支配的態度により、いつもストレス
をかかえていた。彼はどうしようもない状況
だと悩んでいた。催眠の中で彼は、古代中東
のある街で自分が女性だった時代に退行
した。
「私はとても美しい王宮の、ある建物の中に
いました。奴隷たちが出入りし、着飾った
女性たちの世話をしていました。
私は着飾った女性たちの一人でした。
私たちは妾として養われ、誰かに仕えるため
にそこにいたのです。たぶんスルタン
(イスラムの権力者)のためでしょう。
その身分にあることで、きわめて快適な
生活が保証されていました。物質的に
は何不自由ない生活です。しかしその一方、
自由は全くなく、その面では地獄のような
生活でもありました」
彼のこの退行経験は私の胸を打った。
彼はその過去世で、隷属的な一女性だった
という。私は疑問に思ったが、その後も
彼に退行催眠をかけていくと、理由が
わかった。彼の思いの中では、すべての
女性は隷属的立場にあるのである。だから
現在のガールフレンドが彼に威圧的態度を
とったとき、彼は自分を女性のように
感じたのだ。
このように、過去世での経験が現世
の状況にかかわっていることは、
きわめて明らかだった。しかしこの
かかわりは、はたで見ている療法士
にはたとえ明らかであっても、当人に
とっては必ずしもそうではない。
これは意外ではない。私たち人間は
往々にして、現在の悩みを無意識の
領域に追いやり、考えないようにする
からだ。
被験者によっては、現在の状況と
過去世の間に、一見して類似点が見られ
ない場合もある。しかしそれでも、
催眠状態から覚めると彼らは、退行中に
経験した過去世が現世での精神的問題に
非常に関係しているという観念を表明
する。
~このことから、現在の人生の問題は、
過去世で未解決だった心の問題に起因
するのではないか、という考えを持つ
人もいるだろう。退行経験の中に、
現世の問題が色濃く反映される。
それゆえ、退行経験によって現世の
心の問題の解決が可能であるという
のが、過去世療法(前世療法)の
考え方である。療法士は、退行経験を
見極めて問題を探り、解決の道を探る。」
“以上「」内全て
出典:「生きる/死ぬその境界は
なかった」
レイモンド・ムーデイ
ポールペリー 共著
矢作直樹 監修
堀 天作 訳”
これは、退行催眠により、過去世体験を
した事で、魂がその問題を未解決のまま
次の人生へと持ち込んでいる事を繰り返
しているために、過去世でも現世と
似た問題を経験する事になるわけ
ですが、退行催眠を受ける事によって
魂自体の意識を経験できるために、その
問題点がわかり、解決できるようになる
という事ですね。
実は同じく、魂(霊)の状態になった
臨死体験者もそれを、経験できて人生の
問題を解決できるようになった
という証言が多いのです。
まずはレイモンドムーディー氏の著書より
の引用です。
大学院卒業直後、23歳の誕生日
に臨死体験をした女性が、やはり高次の存在
(文中ではあの方と呼んでおられます)に
出会い、人生回顧をしたあとの言葉です。
「」内が引用で、~が中略の意味です。
「自分の行動の責任は、全て自分にある
というのが、この体験から私が学んだ
いちばん大事なことでした。
あの方と一緒に自分の一生を振り返って
いたとき、言い訳することも、はぐらかす
こともできませんでした。~
~こうして一生を振り返って見た中で、
覚えている出来事がひとつあります。
子供のころ、妹から復活祭のバスケットを
ひったくったんですね。私の欲しいおもちゃ
が入っていたからなんですけど。
でもその場面を見たとき、あの子が大事な
ものを取られたときの感じや、がっかり
している感じや、のけ者にされたような
感じがよくわかりました。
意地悪をするときには、人に大変なことを
してるんですね。でも、いつか必ずそれに
気がつくようになっているのは素晴らしい
ことです。~
~今までしてきたことが全部、その
(一生を振り返ってみる)中に出てきて、
善悪を判断しなきゃいけないんですよね。」
“出典:「光の彼方に」
レイモンド・ムーディ・Jr著
笠原敏夫/河口慶子訳
TBSブリタニカ刊”
これは相手の心や感情も経験できる
という臨死体験の一つの特性を示して
いますが、今回のは自身の心の問題
を解決する人生での出来事を、相手の
感情も含めて追体験しているという
ものなのです。
これは過去世の問題解決とは違い、
それまで生きてきた自分の人生の中に、
問題解決の原因を探るというものですが、
やはり魂レベルに刻まれた問題解決を、
臨死体験領域の意識レベルだからこそ
できたという事を示しています。
この体験により、この女性が相手の
気持ちを考えて行動できるようになった
のはいうまでもありませんね。
他にいくらでも似た事例はありますが、
臨死体験者で絶対意識領域にいけて
臨死体験で大きな問題解決のヒントを
得た事で、体験をする前の末期癌が、
完治して、完全に健康を取り戻した
という嘘のような実例があります。
(これはアニータ・ムーアジャニさん
という人ですが、別の記事で詳しく
ご紹介しています。)
それだけ彼女は、意識レベルの高い領域
にいけたという事でもあります。
そこで彼女は、臨死体験をする前の
彼女が、際限のない自虐的な意識を
持ち続けていたので、それをそのまま
自分の体が受け取ったために、癌に
なってしまったという真実を知ることに
なります。その臨死体験から肉体へ戻る
と彼女は、その自虐的意識を改めて
自分を愛する事に徹し、さらに無限の
大いなる自分を自覚したために、医者が
全く理解できない、癌からの完全復活を
遂げることができたのです。
このように臨死体験での意識レベルに
よっては、人生での精神的な問題だけ
でなく、肉体的(しかも致命的なもので
さえ)な問題をも解決する事につながる
というわけなのです。
このように臨死体験でも、過去世体験でも
現在での人生での意識から、離脱して
魂レベル、霊的レベルに達すれば、問題
を解決するヒントが与えられるという事
がわかったわけなのです。
もちろん、瞑想などで、そのような意識
レベルに達する事は可能なので、静かに
自分の本来の意識、または心に静かに
耳を傾ける事は習慣づけたいものです
よね。
では(^^)