今回はまずバロック後期の有名どころ
から入ってみます。
有名どころっていったって、日本では
なじみのない方だと思いますけどね。
フランチェスコ・マンチーニという方
です。
まずは、わびさびにも通じるような
深い旋律から入りまた、気分を盛り
上げるテンポの曲へ移行するといった
スロー・アップテンポ・スロー・アップ
テンポという曲の構成になってますが、
かなり充実した内容ですよ。
Francesco Mancini – Concerto in
re minore per flauto, due
violini, b.c.
次もフルートですが、まずは、いきなり
ハイなリズムで始まります、まるで
バロック界のロックなどといわれる事も
あるヴィヴァルディのアップテンポを
彷彿とさせるような入り方ですが、
途中また繊細でゆったりとする展開も
もちろんあり、これも良い曲です。
Francesco Mancini – Sonata IV
per flauto in la minore
この紹介してくださった方は、テンポ
の構成まで紹介してくださっていて、
下のようになってます。
Spiritoso – Largo – Allegro –
Largo – Allegro spiccato
途中のラルゴとアレグロは、なじみの
ある、イタリアのテンポの名称で、
ラルゴはスロー、アレグロはアップ
テンポという事です。そして最後の
アレグロ・スピッカートというパート
は、アレグロより、さらに華やかだと
いう事ですが、最初のスピリットッソ
というのは初めて目にしましたね。
たぶん、超速いという事でしょう。
そしてマンチーニの最後は、やはり
フルートですが、協奏曲の豪華な
出だしと華やかながらも、聴きやすく
充実した旋律と展開で、バロック好きな
方なら、「これは良い!」といって
いだける曲だと思います。
マンチーニもなかなか優れた作曲家
でしたねー(^o^)
Francesco Mancini (1672-1737),
Concerto VIII in do min.
ではせっかくヴィヴァルディの名前が
出たので(って出したん俺でしたー)
ロックのよーな曲を貼っておきまーす。
特に3パート目が、そーういう感じ
です。
Violin Concerto in E minor
Op.4/2 RV 279, A. Martynov /
Modo Antiquo
ではバロック中期の音楽家の発掘に
参りますね。
ジョバンニ・バティスタ・ヴィターリ
という方ですが、
かなり静かな曲ですが、少しじっくり
聴いてみるとかなり味わい深い曲だと
いう事がわかってきます。
Giovanni Battista Vitali
Chiacona per la lettera B for
violone and continuo
こちらはテンポも良く、またベースと
なる低音の展開が似てるようですが、
メロディーも聴きやすく心地よい曲
です。
Giovanni Battista Vitali
(1632-1692) Passagalli per la
lettera E
こちらは、現代風なバロックを
アレンジして、なんとロック調に
仕立てあげて、ドラムの展開も
なかなか心地よい作品になってます。
最後まで聴くと本当にロックでしかも
かなり情熱的な展開で、気に入って
いただける事間違いなしだと思います。
そしてちゃんとこのヴィターリの曲が
使われているのですが、これは、今回
の記事の一番の目玉になったかも。
それとこのロック調のCDにやはり
ヴィヴァルディが入っているのも
うれしいですね。
Giovanni Battista Vitali:
Chaccone in G minor
こちらは曲が全く同じながら、トマソ・
ヴィターリとなっているのは、子孫なの
でしょうか?
同じ旋律で、バロックの曲調でも、
同じく良いので、結局素晴らしいのは
この曲自身で、アレンジがどのようで
あっても、とにかく感動できる曲だと
いう事なのでしょう。
Tomaso VITALI : CIACONNA
“Parte del Tomaso Vitalino” –
Clematis – Stéphanie De Failly
ではまた次回もお楽しみにー(^^)/