前回までのあらすじ
アニータさんが、臨死体験領域の中でも
最高の境地である、「絶対意識領域」に
到達した事で、未来や過去などを俯瞰
できただけでなく、あらゆるタイムライン
のパラレルワールドを一望できました。
その時の認識を、通常の臨死体験者たち
と違い、そのままの状態で肉体に戻る
事ができたのが、このアニータさんだと
いうわけです。
そして、彼女は末期癌で苦しいだけの身体
にもはや戻りたくないと決心していました
が、いくつもの未来の中に自分が、この
意識のまま身体に戻れば、癌は急速に
なくなっていくという未来のビジョンを
見つけて、その確信とともに、身体に
戻ってきたというわけです。
身体に戻ってきてからのアニータさんは
ビジョン通りに急速に回復していきます。
また昏睡状態だった彼女が、まわりの状況
や、日常の感覚では到底不可能な事を、
認識していたという証言もしていくので
周囲の人達は、みんな驚くばかりでした。
特に現代医療では考えられないアニータ
さんの急速な回復ぶりに、医者たちは
驚くばかりではなく、事実をなかなか
認めようとはしないのです。
彼らはガンが縮小しているはずがないと
アニータさんに精密検査をするように
薦めます、アニータさんはしぶしぶ
同意します。
アニータさんは、しかしまだ充分に
体力が回復しておらず、しばらく
傷の手当てなどをしながら体力の
回復を待つ事になりました。
今回はその後からの話です。
『』内が引用で~が中略になります。
『集中治療室を出てから六日目、私は
少しだけ力がついてきた感じがして、短い
時間だけ、病院の廊下を歩き始めました。
そして最初に行うことになった検査は、
骨髄生検でした。これはとても痛みを伴う
検査で、太い注射針を骨盤に刺して、
骨から骨髄を採取するというものです。
進行したリンパ腫では、癌が骨髄に
転移しているのが普通なので、医師たちは、
そのような検査結果を予想していました。
その結果にもとづいて、薬の種類と量を
決めるつもりでした。
検査結果を受けとった日のことは、
今でも思い出します。医師が病院の職員
たちと心配そうな様子で一緒にやってきて、
こう言ったのです。
「骨髄生検の件ですが、ちょっと気がかり
な結果が出たんです」
ここ数日で初めて、少し不安を感じま
した。
「どんな結果ですか?何が問題なん
ですか?」
その場にいた家族も、一瞬顔を曇らせ
ました。
「実は、骨髄生検で癌が見つからなかった
んです」と医師は告げました。
「どうしてそれが問題なんですか?つまり
、妻の骨髄には癌がないという事なんで
しょう?」とダニーは聞き返しました。
「いいえそんなことは絶対にありません。
奥様の身体には確かに癌があります。
こんなに早く消えてしまうわけなど
ありません。私たちはそれを見つけ
なくてはなりません。そうしなければ、
処方する薬の量を決められないのです。」
そして医師たちは、私の骨髄生検の材料
を、香港で最新技術を持つ病理研究室に
送りました。四日後、その結果が戻って
きましたが、陰性でした。癌の痕跡は
まったく見つからなかったのです。
その知らせを聞いて、私は圧倒的な勝利感
を味わっていました。
それでもあきらめずに、医師たちは、
癌を見つけるためにリンパ節生検をしたい
と言い出しました。最初は、彼らへの
仕返しとして「もう検査は嫌です。これは
私の身体なんです。どんなに調べても何も
見つからないってわかってますから」と
言いたくてたまりませんでした。
しかし医師は強く主張し続け、つい
この間私が運ばれてきた時の状態を家族
に思い出させようとしたので、仕方がなく
検査を受ける決心をしました。彼らが
何も見つけられないことは十分わかって
いましたし、彼らが行うすべての医学的
検査に対して、自分に勝利感がもたら
されることも知っていました。
私は医師にこう告げました。「必要なら
検査してください。でも、すべて、
あなたたちが自分を納得させるために
するのだと覚えていてください。私には
、もう結果がわかっています。』
“邦訳「喜びから人生を生きる」
アニータ・ムーア・ジャニ著
奥野 節子訳
ナチュラルスピリット刊”
まさに、数週間くらいという驚異的な
短期間で、末期ガン全てが消滅するなんて
事は、現代の医学の常識では考えられ
ない事ですが、この時のアニータさんは
全てを分かっていたのです。
臨死体験で、絶対意識領域にいく事が、
できた彼女は、自分が全てと一体で、
万能であるという「大いなる一つ」
という存在だという事を理解したので、
こうなる事は、当然可能だと理解して
いたのです。
もちろん身体に戻る直前に、未来の
ビジョンで全快する自分の姿を見た事
も確信を深める事になっていたでしょう。
まさしく彼女が語っている通り、圧倒的な
勝利感を味わえたのもわかります。
科学の既存の知識より、自分の得た叡知の
方が圧倒的に上だという事がわかった
からでもあります。
私はこの本を読むまでに、ガンの仕組みや
それを身体が治していくシステムについて
相当知識を深めていたので、ガンは治癒
するものという事は理解していましたが、
こうまで、意識の力だけで、驚くべき
短期間でガンを消滅させるという事を
読んだ時はさすがにびっくりしました。
癌の仕組みについては以前の
アニータさん奇跡の回復 その6
癌細胞の真実の姿とは?
という記事でも説明させていただいて
ます。
また癌の自然治癒には癌を消滅させる
ための免疫細胞の活性化が、とても重要
なのですが、身体には実に様々な免疫
細胞があり、その精緻なシステムには
驚くばかりです。この事はまた別の記事
でも書こうと思っています。
そしてその免疫細胞を活性化させる
ために熱が重要だという事を説明した
のが
癌細胞と熱の関係そして免疫力
常識をひっくり返そう!
という記事ですが、熱だけでなく、実に
様々な方法で、免疫細胞は活性化させる
事ができるのです。
たとえば「笑い」です。人は大笑いする
と副交感神経が発達して、免疫細胞を
活性化させる働きを促進するホルモンが
分泌されるというのを、その発見者で
ある世界的権威の故安保徹先生が、
著書で発表されています。
もちろん「笑い」だけでなく、喜びや
あたたかい愛情、楽しみや満足、充実感
などのポジティブな感情もそれぞれ、
副交感神経を働かせる事ができます。
また癌細胞は、酸性の環境を好むので
肉食などは強酸性の食品なので、癌細胞
の餌ともいわれています。つまり野菜や
果物などのアルカリ性の食品は、癌細胞
を消滅させるための、アルカリ性の身体
に変化させるのに重要でもあります。
また断食にも癌細胞を消滅させる働きが
あります。
これは、免疫細胞が活性化するのに
とても重要な環境にするのに有効
だからです。
このように癌細胞を消滅させるのに、私
たちの身体は非常に精緻に出来ている
いるので、アニータさんのような
絶対意識に到達していなくても、自然
療法で完治させる事は誰にでも、できる
事なのです。
しかしまた身体に戻ってからのアニータさん
からも私たちは多くの事を学べます。
彼女は自分が宇宙と一体なのだから、意識
する事は実現する事をしっていて、癌が
治るという事を「確信」していた事、そして
完治する自分をイメージする「視覚化」も
できていた事、そしてさらに、自分は全て
と一体で愛であるという事を知っていた
ので、愛の感情にあふれていた事。そして
何より、自分を愛する事が一番大事だと
いう事に気づいた事。そしてまた歓喜の
感情に満ちていた事、もちろんよく笑った
という事もあります。
それら全てが、アニータさんの奇跡の
ような回復を実現するために働いて
いた事は間違いないでしょう。
そしてすべてと一体である絶対意識は、
このように万能なのです。
ただしアニータさんが得ていなかった
絶対意識にありがちな盲点だけを除いて
の事ですが、それについてはまた別の
記事で、書かせていただきます。
さて次からが、とうとうアニータさんが
現代医療の呪縛から解き放たれて、
自由になるところです。
『リンパ節生検には小手術を伴うので、
医師たちは、私にもう少し体力がつくまで
数日間待つ事にしました。この処置に
先立ち、私は放射線科に行くように
言われました。放射線技師は、超音波検査
をして一番大きなリンパ腫を見つけ、
外科医が生検のために切開する箇所に印を
つけることになっていました。
放射線台の上になった時、私が病院へ搬送
された時に撮ったMRIの画像が
シャーカーステンに貼り付けてあるのに
気づきました。それには、主要の箇所が
すべて写っていました。この画像から、
放射線技師は、私の首はリンパ腫だられだと
理解し、首の後部から調べ始めました。
それから、首の両側面へと移動し、最後に
首の前面を調べました。私は、彼の顔に
戸惑いの表情が浮かんでいるのに気づき
ました。
彼は、MRIの画像をもう一度見にいき、
私のところへ戻ってきました。そして
腋の下も調べていいかと尋ねました。
私の許可を得て、それを調べ終わっても、
まだ当惑しているようにも見え、さらに
私の胸、背中、腹部をスキャンしたのです。
「すべて順調ですか?」
私は尋ねました。
「よくわかりません・・・」
彼は言いました。
「何が問題なんですか?」
私は、何が起こったのか薄々感じていま
した。
「少し待っていてください」
と彼は答えました。
放射線技師はさほど離れていない
ところにある電話へと走っていき
ました。
彼が私の主治医と話しているのが聞こえ
ました。
「さっぱりわかりません。たった
二週間前に撮った癌患者の画像があるん
ですが、今調べても、癌だと思われる
リンパ腫が一つも見つからないんです」
私は笑顔になり、彼が戻ってきた時、
こう言いました。
「それなら、もう行っていいんですね」
「いや、待ってください。あなたの
主治医から、身体から癌が消えるなんて
ことは絶対ありえないので、必ず見つけ
出すように言われたんです。首のあたり
で癌を見つけなければなりません」
彼は、大きくもなっていないのに、
私の首のリンパ節に印をつけました。
(引用注:なんと彼は、癌にもなって
いない、リンパ節に印をつけてしまった
のです。アニータさんが手術でそこを
切り取られるという印です。これは
もちろん違反行為でしょう。
リンパ生検というのは、癌の少なく
とも疑いのある箇所を見つけて、検査
するものでなくてはならないからです。
しかも彼と彼の主治医の言葉は、あまり
にも人間的に未成熟な者たちの発言
です。
私が医療や医学の不完全さと危険性を
訴えても、医療や医者を頑なに信じ
続ける一般の人たちは、こんな人達を
盲信したいのですか?と問いたいの
です。それでも医者を信用するのに
決まってるという人たちの幼稚さに
いつもあきれかえってます。)
それから手術の日程が組まれて、
外科医が私のリンパ節の一つを切り取る
ために、首の左側を少し切開しました。
これは局部麻酔だったので、完全に
意識がありました。外科医が電気メス
でリンパ節を切った時の不快感は本当に
嫌でした。その時の皮膚の焦げた匂いを
今でもはっきり覚えています。医師の
処置に同意したのは、間違いだったかも
しれないと思ったくらいです。
そしてその結果、癌の痕跡はまったく
見つかりませんでした。
その時点で、これ以上検査や薬を
続けることに対して抵抗をはじめました。
本当のところ、私は自分が治ったと、
心の底からわかっていたからです。
さらに、病院に閉じ込められている
ことにイライラし始めていました。
自分は大丈夫だと知っていたので、早く
退院して、世の中を探検したくてたまり
ませんでした。けれど医師は許して
くれず、さらなる検査と薬が必要だと主張
しました。そして、私が病院へやってきた
時のことを、再び思い出させようとしたの
です。
「私の身体に癌が見つからなかったのに、
どうしてそんなことがまだ必要なの
ですか?」と医師に尋ねました。
「これまでの検査で癌が見つからなかった
からといって、癌がないというわけでは
ありません。忘れないでくださいよ。
数週間前に病院へ運ばれてきた時、
あなたは末期の癌患者だったんです!」
と医師は断言しました。
しかし、最終的にPETスキャンの結果、
画像で癌が確認されなかった時点で、
私の治療は終わりました。
医師チームは驚いていましたが、形成
外科医に手術を頼んでいた首の皮膚病変も
自然治癒していました。
二〇〇六年三月九日、この病院へ
運ばれてから五週間後、私はようやく
自由の身になったのです。階段の
上り下りには少し助けが必要でしたが、
あとは自力で歩けました。私があまり
にも浮かれ気分だったので、医師は
退院許可証に大きな字で、「自宅療養を
要する。最低六週間は、買い物や
パーティーは慎むこと」という
注意事項を書き加えたほどでした。
でも私は、一つも守りませんでした。
一週間後の三月十六日は私の誕生日
だったのです。
私は、家族と一緒にお気に入りの
ジミーズ・キッチンへ行って、新しい
人生が与えられたことをお祝いしました。
そして、翌週の三月二十六日には、友人
の結婚式に出席しました。私の病気の
ことを知っていた友人たちが驚く中、
大はしゃぎでダンスを踊り、シャンパン
を飲みました。
人生は、喜び、自由奔放に生きるための
ものだと痛感していたのです。』
“邦訳「喜びから人生を生きる」
アニータ・ムーア・ジャニ著
奥野 節子訳
ナチュラルスピリット刊”
とうとうアニータさんは、病院からも
解放されて完全復活を遂げる事になった
のです。
最後の医師たちとのやりとりは痛快その
ものでしたね。
病院には自由意志で入る事ができるのに
いったん入ってしまえば、医師は、
まるで権力者のようにふるまいますね。
つまり患者よりも自分達の方が、身体の
事に関して、すべての知識において、
そしてその対処方法において、圧倒的に
優れていると信じているようです。
そんな事はない、いろいろと幅広く
研究してきた立場からすると、彼らは
教えられた科学の範囲でしかものを
考えられないし、医療マニュアル通りに
しか対処の仕方を知らない、とても
そんな絶対的な自信を持ってはいけない
レベルの人たちだと、確信できます。
なぜなら、彼らは、物質が本来ほぼ
真空または波動だという最先端量子
物理学の認識さえ持たないからです。
当然それは現代医療には邪魔な知識
なので、医大で教えられる事は、
たぶんないでしょう。
彼らが理解できないのに、アニータ
さんが、なぜ癌が治る事を理解して
いたかというと、彼らよりはるかに
レベルの高い叡知を臨死体験中に
得てきたからです。
つまり身体に戻ってきた時点で、
とんでもない次元のレベルで、アニータ
さんと医師たちの認識には差があった
という事なのです。
その事を最後の方の医師たちとの
やりとりで実感していたアニータさんは、
最後の負け惜しみのような退院許可証の
注意書きもまるで無視して、当然の
ように毎日を楽しく過ごす人生を始めた
というわけです。
この本を読むまで、医療の危険性、医学
の未熟さを痛感していた私は、この本が
それを完全に裏付けてくれている事に
大きな喜びを感じました。
それだけでなく、意識のパワーという
ものが、どれほどのものかという事に
改めて驚きました。
そしてそのときに、アイク氏のいっていた、
宇宙すべて、さらに時空のすべてを
内包するワンネス「大いなる一つの意識」
と彼女の得たすべての宇宙や時空と一体
である意識が完全に一致している事を確信
し、それらを比類のない究極の意識と
という意味をもたせた、「絶対意識」と
いう呼び方で表現する事にしたというわけ
なのです。
もはや絶対意識のレベルでは、すべての
宇宙を自在に創造できるのだから、身体を
元の健全な身体に戻す事なんてわけも
ない事なのです。
そしてその事をまさにアニータさんが、
私たちのためにも実現してくれたという事
なのです。私たちは彼女から、その事を
教えてもらった事に感謝しなければ
なりませんね。
今回も長いシリーズになりましたが、最後
まで読んでいただいた方、また一部の記事を
読んでいたたいた方、ありがとうござい
ました。
アニータさんはこの著書以外にも、続編と
なる本を書かれています。
その本についても原著、邦訳本ともに
持っておりますので、そちらについての
記事もまた書かせていただきます。