この記事は天候まで左右するインディアン
という記事の続編に当たります。
前回インディアンの呪医であった
ローリング・サンダーという人物を
ご紹介しましたが、テレパシーや
治癒力を発揮させるだけでなく、
幽体離脱や、天候を自在に操る事まで
してのけたのです。
これは、以前の記事で紹介させて
いただいた、森を出現させたり
消したりする少女の能力に匹敵する
ものだといえます。
しかし前回の、能力を発揮した舞台で
あるリーヴェンワース刑務所で、
さらに25年前に、別の人物による
超常能力が発揮されていたという事実
があるのです。
文は、前回のローリング・サンダーの
紹介からの続きなので、その二五年前から
入ってます。
またウィルソン氏の著書から引用させて
いただきます。
「」内が引用で、~が中略です
「二五年前、リーヴェンワース刑務所
には何人もの人間を殺したハダトという
殺人犯が収監されていた。心理学者
ドナルド・パウエル・ウィルスン
(一九〇〇~)はハダトとはじめて会う
ため彼の独房を訪れ、そこで独房の桟
から首をくくってぶらさがっている
サダトの死体を発見した。どうやら、
その日早くに見回りにきた看守に催眠術
をかけ、ベルトを拝借してことに及んだ
らしい。その看守はハダトの死体を発見
したときにも現場にいたのだが、自分が
まだズボンにベルトをしめていると確信
していて、同僚にベルトがなくなっている
と指摘されても、なかなか認めようと
しなかった。数日後、ハダトの死体は
解剖室に運ばれた。検視医たちがメスを
とりあげようとすると、ハダトはゆっくり
と起き上がって、完璧なオクスフォード
訛りで、「諸君、できればそれは、ご遠慮
させてもらいたいのだが」といった。
あとになってハダトの説明を聞くと、彼は
かなり深いトランス状態に入って、あらゆる
生体機能を停止させてしまうことができる
ということだった。
その翌日、ふたたびハダトは自分の力を披露
してみせた。精神病棟には、しょっちゅう
発作を起こしているてんかん患者が大勢
いた。ハダトは、三日にわたってその発作を
すべておさえてみせようといった。約束は
守られた。発作は、三日後の木曜日の午後
から再発しだしたのである。
(引用注:サダトはおよそ三日間、大勢
いたはずのてんかん患者の発作を止めて
みせたという事になります。おそるべき
影響力を持った力ですね)
~ハダトはウィルスンに、さらに別の力を
みせようと申し出た。彼は服を脱いで、
二つ並べたデスクの上に横になると、仮死
状態に入った。すると、予告どおり、
身体のさまざまな部分に赤いみみずばれで
黄道一二のサインが浮かびあがった。
ウィルソンはこれを、
〈コントロールされた皮膚書記〉の一例
だとしている。ハダトの血管を刺してみて
も、血はほとんど出なかった。そこで
ようやくウィルスンは、これはふつうの
精神病患者のトランス状態や強硬症以上の
ものだと認めた。
さらに調査をすすめていったウィルスンは、
ハダトが自由に監獄を出入りする能力が
あるということを知った。あるときなど、
移送中に姿を消してしまい、看守がヴァン
の扉を開けてみると、なかはもぬけのから
ということもあった。そして、そのすぐ
あとでハダトは刑務所の門をノックして、
途中で迷子になってしまったと説明したの
である。
(引用注:これはテレポーテーション能力
を発揮したという事ですね。走っている
車から抜け出してしまったという事なの
ですから)
また近くの街で開かれていたオーケストラ
のコンサートにいるところを看守に目撃
されて、「コンサートにはここしばらく
いってなかったし、聞きのがすにはあまり
にももったいないと思った。それに、
そんなに遠くなかったしね」と弁明した
こともあった。
(引用注:これは彼が囚人で牢獄の中に
拘束されているという事を忘れそうになる
くらい自然に抜け出して、コンサートに
いってきた事を証言しているわけですが、
殺人犯がクラッシックというのも、全く
似つかわしくないようにも思えますね)
なぜ刑務所にとどまっているのかと
ウィルスンが尋ねてみると、自分はある
使命があってここにいるのだとハダトは
答えた。ハダトによれば、自分は世界中を
放浪して、二つのとてつもなく邪悪で
有害な魂-人間のこと-を探しだし、肉体
組織から解き放ってやる-つまり、殺す-
ように運命づけられているという。
すでに一人は探しだし当て、「すでに
この世から消してやった」ということ
だった。
(引用注:これだけ聞くとサダトは使命を
果たすために、この世に存在している
次元の高い存在かと、思ってしまうも
しれませんが、どうやら調べていくと
やはり悪人のようです。ギャングつまり
向こうでいうところのヤクザの味方に
なって、一般人を殺させる手伝いをして
いたというから、ロクなもんじゃない
という事ですね。)
しかし、ウィルスンが調べていくうちに、
ハダトは南西部を恐怖で震えおののかして
いる悪名高いギャングの一員だということ
が判明した。彼はいゆる〈密告者〉であり
、超自然的な力をつかって敵を隠れ家から
おびきだしては、ギャング仲間に殺させる
ようにしていたのだ。逮捕されたとき
ハダトの乗っていた車は警察の機関銃の
一斉射撃をあびてハチの巣のようになった
が、彼自身はかすり傷ひとつ負わずに中
から現れた。弾丸をよけたのさ、とハダト
は主張した。
(引用注:一斉射撃を受けても全く無事
だったのは、彼があらゆる時空にとらわれ
ない超常能力を持っていた事の証明で
しょう。もちろんこの場合、車の中から
消える事もできたでしょうが、わざと
つかまってみせたようにも思えます。)」
“ 出典:「超オカルト」
コリン・ウィルソン著
風間賢二+阿部秀典訳
ペヨトル工房刊”
今回のサダトは、悪人のようですが、
あまりに自在な能力を発揮できたよう
ですね。
テレポーテーション、仮死状態、てんかん
患者の発作を止める、弾丸を無効にする
など、あらゆる驚くべき離れ業を、
自在に事もなげにできたという事です。
超常能力を発揮するためには、低い波動
へ同調する意識が不可欠ですが、これは
悪人であっても可能だという事がこれで
よくわかりましたね。
これらの能力を、ウィルソン氏は魔術だと
いって、相手の意識をコントロールし、別
の現実を解読させる行為ではないかと
しておられます。
これと催眠術は違って、催眠術は相手の
コントロールを受け入れる準備をしている
のに対して、この魔術は勝手に相手の意識
に入り込み、現実感覚をコントロール
できる能力だというのです。
しかし、弾丸にハチの巣になったはずの
サダトは、まず車に弾丸で穴が開いて
いる現実の中を平気で出てきたわけで、
これは単なる魔術の類いではなく、時空
そのものに手をかける能力があったか、
むしろ自分自身に起こる現実を
コントロールする力があったのだろうと
思います。
そもそも私たちの現実も想念の世界である
だけ(これは宇宙の真理編の真理のヒント
編の一連の記事で説明しています。
私たちの物質的現実は、単に五感が勝手に
解釈しただけのもので、実際には波動の
世界で、物質は真空であるという事です。)
なのを想起してもらえれば、これは
やはり現実を変える能力だという事に
なりますね。
また魔術についても記事を書いていこう
と思ってます。
ではまた(^^)/