今回比較研究するサビアンシンボルは
牡牛座22度
「荒れた水の上を飛ぶ白い鳩」です。
私はすでに、これを毎日の牡牛座の
記事で、解釈を紹介しています。
このシンボルは、対称の180度、逆向き
のエネルギーの90度でのシンボルが、
見事に角度の意味通りでつながって
いますので、その4つのシンボルの
解釈と合わせてご覧ください。
()内は今回新たにつけた注釈です。
ではわたくしの牡牛座22度の
「荒れた水の上を飛ぶ白い鳩」の解釈
です。
「これはまさにとても危険な状態です。
そして困難な状況でもそれを克服できる
という意味です。白い鳩は平和の象徴
なので、やはりそれに対する警告とも
とれて、できるだけおだやかに、
あたたかい心で人に接する方がいい日
でしょう。(白い鳩がなぜ警告の
意味なのか。???ですよね?これは
内面の潜在意識が運を呼び込むという
占星術の普遍的な思想から来るもので
荒れた水という困難は、内面の不安定
さや荒れた感情から来るという意味が
背景にあるため、白い鳩が、平和で
おだやかな内面の象徴としてあらわれ
ているということです。)
対称的な180度のシンボルが
蠍座22度で
「鴨にむかって進み出るハンター」で、
今度は無意識のうちに忍び寄る危険を示す
もので、今度はそれと気づかないことが
多い危険に対しては、あらかじめ困難な
状況を避けておいた方がいい状況だという
ことです。(この鴨に忍び寄る危険に
という状況に対して牡牛座の鳩の方は
対称的に危険に立ち向かっています。)
確かに意味は対称的ですが、どちらも危険
には違いないので、あまり冒険はしない
方がいいかもしれませんね。
ついでに、障害または反対の意味の90度は
獅子座22度
「伝書鳩」
水瓶座22度
「子供たちが遊ぶために床に敷かれた布」
です。
伝書鳩は必ず帰ってくることが前提になって
るので、とても安全なイメージがあるし、
これこそ平和な白い鳩にぴったりの
「お仕事」ですよね。
荒れた水の上を飛ぶのとは反対の
エネルギーであることがよくわかります。
(またこの伝書鳩は、安全に帰ってくるので
ハンターのような危険にも会わないという意味
でも逆のエネルギーです)
また子供たちが遊ぶために床に敷かれた布は、
荒れた水(嵐で波の高い海のことでしょう)
とは全く反対ですよね。
(もちろん安全な環境にいる子供たちに
危険なハンターは逆向きのエネルギーです)」
獅子座22度の解釈でもこのシンボルの対比
関係を解釈しています。よければそちらも
どうぞ。
要するにこの牡牛座22度は、危険や困難に
立ち向かっていっているという解釈ですね。
それが対称の180度の蠍座22度では、
荒れた水(おそらく海だと思います)が、
ハンターに変わって忍び寄る危険という
暗示になっています。
逆向きの90度は、獅子座22度や
水瓶座22度のように、逆に安全な
イメージになっているという事です。
さてこの解釈に対してまず、松村潔氏の
牡牛座22度の解釈をご紹介します。
「(前略)
伝統に帰依すれば、危機がやってきた
時に、その伝統に備わる精神としての
守護者がやってきます。
「荒れた水」はザワザワとする内面や
集団心理を物語り、その中で必要に迫ら
れて「白い鳩」がやってきます。
この「鳩」は危機にしか訪れないので、
安定している時には、リアルな働きには
なりにくいでしょう。
必然的にこの度数を持つ人は、不安定な
状況に苦しめられる体験をすることが
多いのですが、この時に始めは予感で
しかなかったものが確信に変わるような
体験をする事が多くなります。
また自分が鳩の役割を担うこともあり、
人助けする働きをすることも多くなる
でしょう」
“出典:決定版!!サビアン占星術
松村潔 著
Gakken刊”
つまり、松村氏は、この鳩を宗教的な
保護者と見立てて、困難を突破する
助けになると解釈しておられるよう
ですね。
鳩自体を自分自身の投影としている
私の解釈とはまた違います。
またアスペクトの意味の取り方は、私
のアスペクトの解釈と違いますが、
もともとわたくしが毎日のサビアン解釈
で使わせていただいている、180度と
90度の対比での解釈の手法は、松村氏
の著書から学んだものです。それを私
独自のアスペクトの解釈の方法を
用いて、オリジナルな解釈を、
ご紹介していっているという事です。
では松村氏のアスペクトでの
解釈もさきほどの著書から要約しま
すと、180度の蠍座22度の
ハンターは、蠍座の変革のために、
牡牛座の伝統の象徴である白い鳩
(鴨は鳩が変化したものであり、
基本的にハンターが狙っている
のは、伝統を示す鳩であるという事
です)を撃ち落とそうとしている
ということです。
つまり鳩や鴨を、危険や困難
に相対している自分自身とみている
私と違い、荒れた水(内面や集団心理)
や、危険なハンターを自分と見立てて
いる点で私と好対称な解釈の仕方に
なっています。またこの180度は、
白い鳩に対して狙うハンターという
意味として逆向きのエネルギー
として捉えておられます。180度
を同じエネルギーの対称的な表れ方
としてみている私の解釈と違って、
むしろ従来のアスペクトの
意味の取り方ですね。
また松村氏は90度の解釈を
私のように逆向きのエネルギーとは
解釈せずに、ほぼ同じようなテーマで
解釈されているようです。
90度の一つ獅子座22度の伝書鳩は、
牡牛座22度の白い鳩と同じく人々の
救いとして解釈されていて、より限定
的な同じようなタイプの人の救いの
象徴と解釈されています。
もう一方の90度である水瓶座22度
の子供達のための布は、足下に安心感
を求めている、やはり牡牛座の白い鳩
と同じ気持ちとして捉えておられる
ようです。
ですが、これは私の解釈のように、足下の
「安心感が得られている」安全な布の
子供達と、足下に「困難が待ち構えている」
荒れた水の上の白い鳩では、逆向きの
エネルギーのように思えますがいかが
でしょうか?
私が松村氏とは、独立した独自の解釈
をしていこうと思い立ったのは、90度
を同じテーマのものとしてみなす松村氏の
解釈に対して、私は従来の占星術の見方に
あるように90度を逆や障害のエネルギー
とみなして解釈する方が妥当と考えた事が
大きいと思います、事実90度を逆向きの
エネルギーとして解釈した方が、サビアン
シンボルを解釈していく時に自然になる
割合の方が圧倒的に多いと思います。
とにかく今回もあらゆる点で、松村氏
と私の対比は好対称で面白いものと
なりました。
もう一人の大家直居あきら氏の牡牛座
22度の解釈を取り上げてみますね。
“タウラス22度
「逆巻く波の上を白い鳩が飛ぶ」
シンボル課題【危機の時の自己信頼
信仰・強さのテスト・使命】
ノアの箱船を思わせるシンボルである。
このディグリーの人は、人生で現象的に
か、心理的にか危機を経験することが
予測される。そうした危機の経験が
この人に教えようとしていることは、
人が信頼すべき対象は思考する自己の頭脳
ではなく(分離された個人の意識ではなく)
、天なる創造のウェーブであるということ
なのだ。たとえ、どのような圧迫を経験
しても、この変化の法則を強く信頼する
ことによって、危機を乗り越え、思いも
しなかったラッキーな状態に移行する。
荒波は人をどこに導くかわからない。
この人は使命を持っており、その使命の
ためのテストを受けることがあるのだ。
何処に向かうにしても、嵐はいつか
おさまり、目的の地に向かうのだから。
古い自我を捨て、自己の根源を見ることが
促されている。”
“出典:「定本サビアン占星学」
直居あきら著
魔女の家®BOOKS刊”
直居氏の解釈は、私と松村氏同様、困難が
あっても最後は救われるという点で同じ
ですが、直居氏の場合、困難な荒波
や自然界そのものが、本人の使命のための
テストとしてあらわれるという解釈を
されています。つまりこの困難は、荒れた
水の上を飛ぶ本人を導くためのもので
あるという事です。しかし、それを乗り
越えて、目的の地に向かうことが予定
されていたり、ラッキーも待ち構えて
いるようで、困難だけど、ハッピーエンド
がもたらされるシンボルとして解釈
されています。
今回も三者三様、興味深いシンボル解釈
の比較ができたのではないかと思います。
しかし長すぎますよね。
次回は、もう少し短くなるように工夫
したいと思いますのでよろしくお願い
します。
しかしさらにもうひとかた、サビアンシ
ンボルのチャネリングに立ち合った
マーク・エドモンド・ジョーンズ氏の
この牡牛座22度のキーワードは
「導き」ということだそうです。
そうなるとこれは直居あきら氏の解釈と
同じだということになりますね。
ではまた次回(^^)/
いつもありがとうございます(*^_^*)
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